
医療費控除の概要
医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った、医療機関までの交通費を含め、医療費が一定額を超えた場合に、その超えた金額に応じて所得税が軽減される制度です。
つまり、実際にかかった医療費の負担を軽減できるというわけです。
ご自身だけでなく、生計を一緒にしているご家族や他の医療機関で支払った医療費も合計して申告できます。
申告をお忘れの方は5年以内であれば受けられますので、お早めにご申告ください。
医療費控除の対象
対象となる治療
医師が必要性を認め、治療目的で行われる医療行為のみが、医療費控除の対象になります。
当院の治療
- 初期検査(血液検査、ホルモン検査、超音波検査、AMH検査など)
- 体外受精(IVF)
- 卵子凍結
- 着床不全検査
- 卵管鏡下卵管形成術(FT)
- 男性不妊の検査・治療
- 凍結保存の継続・破棄
- ブライダルチェック
- タイミング療法
- 人工授精(AIH)
- 顕微授精(ICSI)
- 着床前診断(PGT-A)
- 卵管鏡手術・子宮鏡手術
- 不育治療
- PFC-FD療法
- 出生前診断(NIPT)
- ホルモン補充療法・排卵誘発の注射・薬剤費
当院の治療以外
- 治療のための通院交通費(公共交通機関) バス・電車など。タクシーは原則対象外ですが、体調不良などやむを得ない理由がある場合は認められることがあります。
対象とならない治療
治療目的の医療行為ではなく、付加的・選択的なサービスは対象外となります。
- 美容・快適性向上を目的とした自費サービス (例:美容注射、サプリメントのうち医師が治療上必要と認めないもの)
- 妊活・体質改善目的の代替療法(鍼灸、整体、ヨガ、エステなど)
- 通院で利用した自家用車のガソリン代や駐車場代
- ホテル等の宿泊費
- 検査値に異常がなく、医師が治療として必要と認めない追加検査
- 診断書・証明書の発行料
医療費控除と高額療養費との違い
| 医療費控除 | 高額療養費制度 | |
|---|---|---|
| 制度の種類 | 税金(所得税)の制度 | 健康保険の制度 |
| 対象 | 保険診療+自費診療の一部 (治療目的のもの) | 保険診療のみ |
| 計算期間 | 1年間(1/1〜12/31) | 1ヶ月(暦月)単位 |
| 申請先 | 税務署(確定申告) | 加入先の健康保険 (協会けんぽ・健保組合・市区町村など) |
| 受けられるもの | 所得控除による税金の軽減 | 限度額を超えた医療費の払い戻し |
※両方の制度を併用することができます。
医療費控除額の金額
医療費控除によって戻ってくる金額は、治療費の額や所得によって異なりますが、下記の計算式で概算できます。
実際に支払った医療費の合計額 – ①の金額 – ②の金額
①保険金・高額療養費などで補てんされる金額
生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
②10万円
※その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5パーセントの金額になります。
具体例
例えば所得金額合計が200万円以上で、1年間(1月1日〜12月31日)で支払った医療費合計が25万円であった場合、10万円を超える医療費分15万円を所得控除することができます。
医療費控除を受けるために
医療費控除を受けるには、確定申告が必要です。以下の点を準備しておきましょう。
1. 医療費の領収書や明細書を保管する
確定申告時には「医療費控除の明細書」の提出が必要になります。領収書そのものの提出は不要ですが、税務署から求められた場合に提示できるよう保管が必要です。
2. 保険金の支給がある場合は金額を記録する
高額療養費、生命保険の給付金などは医療費から差し引く必要があります。
3. 確定申告書を作成し、提出する
クリニックではなく、お近くの国税局・税務署へ申請をお願いします。
e-Tax(インターネット申告)でも申告書を提出することが可能です。
※確定申告が初めての方や用紙の記入に不安がある方は、お近くの税務署の相談窓口もご利用できますのでお問い合わせください。