厚生労働省は「特定不妊治療助成金事業」として、特定不妊治療の一部を助成する制度を設けています。
東京都では、不妊治療による経済的負担を軽減するため、国と都が連携して助成金制度を提供しています。
助成金制度には、**「特定不妊治療費助成制度」と「不妊検査等助成制度」**の二つがあります。
当院は、これらの助成制度をご利用頂ける「東京都特定不妊治療費助成事業指定医療機関」です。
1.東京都の特定不妊治療費(先進医療)助成事業
助成の考え方
保険診療と併せて実施した「先進医療にかかる費用」を助成します。 (保険診療分は対象外です。)
・体外受精及び顕微授精を全額自己負担で実施した場合は、対象外です。
・一般不妊治療(人工授精など)も対象外です。
対象となる先進医療
- 子宮内膜刺激法 (SEET法)
- タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養 (タイムラプス)
- 子宮内膜擦過術 (子宮内膜スクラッチ)
- ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術 (PICSI)
- 子宮内膜受容能検査1 (ERA)
- 子宮内細菌叢検査1 (EMMA/ALICE)
- 強拡大顕微鏡による形態良好精子の選別法 (IMSI)
- 二段階胚移植法
- 子宮内細菌叢検査2 (子宮内フローラ) など
※2024年10月時点
※1回の特定不妊治療(保険診療)と併せて実施した先進医療が対象です。
※ 保険診療とは別に、単独で先進医療を実施した場合は、対象となりません。
助成事業の対象者
- 東京都に住民登録をしている婚姻または事実婚の夫婦であること。
- 検査開始日における妻の年齢が40歳未満であること。
- 助成対象期間内に保険医療機関において夫婦ともに助成対象の検査を受けていること。
- ※詳細については東京都のホームページ等でご確認ください。
助成金額上限・回数
- 助成金額は、先進医療にかかった費用の10分の7、15万円を上限 に助成されます。
申請方法・申請期限
- 申請には、医療機関が発行する特定不妊治療費(先進医療)助成事業受診等証明書、申請者記入の特定不妊治療(先進医療)助成申請書、住民票の写しおよび戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) が必要です。
- 申請は基本電子申請で行います 。
- 申請期限は、1回の治療が終了した日の属する年度末です 。
詳細な申請方法や必要書類については、東京都福祉局のホームページ「東京都特定不妊治療費(先進医療)助成事業の概要」をご確認ください。
2.不妊検査等助成制度
対象となる治療
保険医療機関で受けた不妊検査や下記のような一般不妊治療が助成対象となります [8, 9]。
- フーナーテスト
- 待機療法 (タイミング指導)
- 薬物療法
- 人工授精
※特定不妊治療(体外受精及び顕微授精)及び第三者を介する検査や治療は助成対象外です。
入院時食事療養費、差額ベッド代及び文書料など、不妊検査及び一般不妊治療に直接関係のない費用は助成対象外です。
助成事業の対象者
- 東京都に住民登録をしている婚姻または事実婚の夫婦であること。
- 検査開始日における妻の年齢が40歳未満であること。
- 助成対象期間内に保険医療機関において夫婦ともに助成対象の検査を受けていること。
助成金額上限・回数
- 助成金額は、保険医療機関にて行った不妊検査及び一般不妊治療に要した費用(保険薬局における調剤を含みます)について、5万円を上限に助成されます。
- 助成回数は、夫婦1組につき1回に限ります。
申請方法・申請期限
- 申請は原則電子申請で行い、医療機関が発行する不妊検査等助成事業受診等証明書、申請者記入の不妊検査等医療費助成申請書、住民票の写しおよび戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) が必要です。
・申請期限は、検査開始日から1年以内です。
助成金申請の流れ
申請にあたり指定医療機関記入の受診等証明書が必要になります。当院の受付に「助成金の証明書希望」とお申し付けください。
東京都以外にお住まいの方は、自治体発行の特定不妊治療費(先進医療)助成事業受診等証明書の原本をご持参のうえ、受付にご提出ください。
・書類作成費用:1通 3,300円(税込)
※書類作成に1週間程要することがございますので、余裕をもっての提出をお願い致します。
助成内容の確認
東京都のウェブサイトで、不妊検査等助成事業の最新情報を確認しましょう。
対象となる検査や治療、助成額の上限、回数、申請方法などを調べ、自分が要件に当てはまるかを確認します。
保険医療機関での検査・治療
三軒茶屋ARTレディースクリニックは、厚生労働省の認定する「先進医療A」の治療を行っている対象機関です。助成制度利用を希望する場合は、その旨をお伝えください。
証明書の記入依頼
助成金申請には、医療機関が記入・発行する特定不妊治療費(先進医療)助成事業受診等証明書が必要です。三軒茶屋ARTレディースクリニック受付にて依頼できます。書類作成費として3,300円かかります。
*必要書類
自治体発行の特定不妊治療費(先進医療)助成事業受診等証明書の原本または、不妊検査等助成事業受診等証明書の原本
必要書類を東京都に提出
医療機関が記入した証明書を受け取ったら、申請書、住民票の写し、戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)を揃えて東京都に郵送または電子申請します。
申請日から3ヶ月以内に発行された住民票と戸籍謄本が必要です。
助成金受給
申請後、書類審査が行われます。
書類に不備などがなければ、申請受理日から2か月~3か月後に東京都から「承認決定通知書」が送付されます。約1か月後に、指定した口座に助成金が振り込まれます。
助成制度の詳細や最新の情報は、東京都のホームページ等で必ずご確認ください。