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今年 「絶対妊娠したい!」と思ったらする7つのこと

[2023.03.04]

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まだ詳しくわかっていないことが多い、妊娠のメカニズム。 「これをすれば必ず妊娠する!」という妊活方法はないのが現状ですが、妊娠率を上げるためにできることはあります。今回は、妊娠率を高めるための7つのポイントについて解説します。

① 妊娠の仕組みを知る

妊娠率を高めるためには、妊娠の仕組みを知ることが大切です。なぜなら、妊娠できるタイミングは月に数日しかなく、タイミングが間違っていれば妊娠しないからです。

また、タイミングが合っていても、妊娠率は30歳で20%、35歳で10%程度といわれています。たった数日のチャンスを逃さないために、下記の妊娠の4ステップを確認しておきましょう。

ステップ1 卵巣から卵子が飛び出す(排卵)

卵巣 では、月に1回、成熟した卵子が卵管に向けて飛び出します。これが排卵 です。卵子は卵管の端にある卵管膨大部(らんかんぼうだいぶ)で、精子と出会うのを待ちます。しかし、卵子の寿命は24時間程度のため、この間に精子と出会わなければ妊娠できません。

そのため、この排卵のタイミングを知ることが大切です。排卵は、生理周期が28日の場合、前回の生理開始日から約14日後におこります。

ステップ2 卵子と精子が出会う(受精)

排卵されてから約24時間以内に、精子が卵管膨大部に到着していれば 受精 のチャンスです。卵管膨大部で卵子と精子が出会い、卵子の中に精子が侵入すると、受精がおこります。精子の寿命は72時間程度のため、妊娠のチャンスは排卵日の2~3日前から排卵日までとなります。

ステップ3 受精卵が子宮へ移動

受精すると、卵子は受精卵となり、細胞分裂がはじまります。受精卵は卵管から子宮へと1週間ほどかけて移動します。

ステップ4 受精卵が子宮に落ち着く( 着床 )

受精卵が子宮の内膜に到着すると、受精卵が数日かけて子宮内膜にもぐりこんでいきます。これが 着床 です。着床することで、受精卵はお母さんの体から栄養や酸素をもらえるようになり、すくすく成長できる環境が整います。着床が確認できれば、妊娠成立となります。

① 妊娠の仕組みを知る

② 夫婦で妊活について話し合う

妊活は、夫婦で話し合って進めることが大切です。しかし、具体的になにを話し合うのかわからない人もいるかもしれません。そんなときは、下記のような内容から話をふくらませてみましょう。

希望する子どもの人数

夫婦それぞれが希望する、子どもの人数について話してみましょう。なぜその希望になるのか詳しい理由も話すことで、夫婦それぞれが描く家族の形をすり合わせることができます。子どもの人数は、住居の広さや間取り、立地、子育てや教育にかかる資金、仕事への影響など、多くの事柄に影響するので、早めに話し合っておきましょう。

妊活の時期

妊活の開始時期は、年齢が若いほど結果に結びつきやすいですが、仕事や家族の状況、経済状況などによって最適な時期は違ってきます。夫婦でベストな時期を話し合っておきましょう。ただ、女性は35歳を過ぎると、妊娠率の低下ペースが早くなり、逆に流産率は上がります。30代であれば、妊活をすぐ始めたほうがいいことを知っておきましょう。

妊活の方法

自然に妊娠するのを待つなら、いつまで待つのか、期間や年齢について決めておきましょう。また、不妊治療が必要な場合に、何歳まで治療を続けるのかについて話し合っておくといいですね。

生活習慣の見直し

妊活を機に生活習慣を見直すことがすすめられます。どんな習慣を改善したほうがいいか、夫婦で意見を出し合ってみましょう。

妊娠中や産後のプラン

妊娠する前に、妊娠中や産後の生活に向けて準備することは重要なことです。職場の制度や妊娠中から産後に利用できる社会資源の確認をしておきましょう。「つわりがひどかったら」「切迫早産になったら」など、具体的な場面を想定して考えてみるとよいでしょう。

③ 基礎体温を付ける

排卵日の予測方法はいくつかありますが、自宅で簡単にできる方法が、基礎体温の測定です。基礎体温とは、生命維持に必要な最低限のエネルギーのみを消費しているときの体温のことです。

妊娠可能な年齢の女性は、基礎体温が高温期と低温期の二相性(にそうせい)になっています。生理周期が28日の人の場合、約14日ごとに高温期と低温期が入れ替わります。高温期から低温期になるころが生理開始日、低温期から高温期になるころが排卵日です。

基礎体温を測り続けると、生理周期を把握でき、次回の生理開始日や排卵日のおおまかな予測ができるようになります。

基礎体温の測り方

基礎体温は、朝目が覚めたらベッドに寝たままで測ります。わきにはさむ体温計ではなく、「婦人体温計」を使いましょう。婦人体温計は、舌の下で測る体温計で、小数点第二位まで精密に測定できます。体温を測ったら基礎体温表に記録し、折れ線グラフにしましょう。このグラフで、高温相と低温相を読み取れます。

基礎体温の注意点

生理周期がずれることはよくあるため、基礎体温は排卵日の予測方法として、精度は高くありません。基礎体温の測定に加えて、病院で超音波検査やホルモンの検査(尿検査や血液検査)を受けて排卵日を予測する「タイミング法」を行うと、予測精度が高まります。

③基礎体温を付ける

④ 規則正しい生活をする

妊娠率を高めるポイントとして、生活習慣は大切です。生活習慣が乱れていれば、生理周期が不規則になったり、排卵が起こりにくくなったりすることもあります。男性の場合では、精子の質が低下する要因にもなります。では、どのような生活習慣が妊娠率を高めるかみてみましょう。

バランスの良い食生活

栄養バランスの整った食事は、体調を整えるのに欠かせません。栄養がかたよった状態が続くと、体調やホルモンバランスにも影響し、排卵がうまくできなくなることもあります。

そのため、1日3食、栄養バランスの整った食事をとることが大切です。野菜や魚、乳製品、穀類、大豆製品などを意識してとるようにしましょう。そして、料理の際には夫婦で一緒に作ったり、交代でしたりするなど、どちらかに負担がかたよらないようにすることが大切です。

適度な運動

運動する習慣を身につけましょう。適度な運動は、血流の改善や自律神経の機能の調整など、妊活に良い効果をもたらします。体重が増えすぎている場合には、減量することでホルモンバランスが整う効果が期待できます。

ただし、過度な運動は逆効果ですので、まずはウォーキングから始めてみるといいですね。

十分な睡眠

妊活にとって、睡眠不足は大敵です。睡眠を十分とれていないと、日中に眠気を感じたり、やる気がでなかったりとコンディションが整わないでしょう。さらに睡眠不足が慢性的になると、ホルモンバランスや自律神経の機能にも影響が出ることがわかっています。

夫婦で声をかけあって、早めに寝る習慣を付けましょう。

体質改善

冷え性や痩せすぎ、太りすぎ、体重の増減を繰り返す場合には、妊娠しにくい体質となっている可能性があります。とくに、食事を制限したり、同じものばかり食べ続けたりするなどの無理なダイエットを続けると、排卵障害を引き起こし、不妊となることがあります。

冷え性も、運動不足や栄養の偏りによっておこることがあるため、食事と運動、十分な睡眠をしっかり取りましょう。

禁煙

喫煙は、妊活を開始してから妊娠するまでの「受胎待ち時間」を長くしたり、女性の閉経を早めたりすることがわかっています。これは女性本人の喫煙だけでなく、パートナーの男性の喫煙も影響するため、夫婦で禁煙することが大切です。

また、タバコは不妊の原因となるだけでなく、胎児の発育に悪影響をもたらしたり、妊娠中の母体合併症のリスクを高めたりすることが知られています。妊娠したら禁煙するのではなく、妊活を考え始めた段階で禁煙をすすめていきましょう。

引用元)厚生労働省 疾病予防および健康に対する身体活動・運動の効用と実効性に影響する要因 睡眠と生活習慣病との深い関係

④ 規則正しい生活をする

⑤ セックスの頻度を見直す

セックスの頻度が多ければ妊娠しやすいというわけではありません。セックスの回数が、月2回より月4回のほうが妊娠率は2倍になるということはなく、タイミングが重要になります。

妊娠のチャンスは、排卵日の2~3日前から排卵日までですが、予測していた排卵日がずれることはよくあります。そのため、予測した排卵日あたりを目指して1週間ほど前からセックスの頻度を増やすと良いでしょう。具体的には、排卵日の6日前から排卵日前日まで1~2日おきにセックスすると、妊娠する確率が高くなることを米国生殖医学会が報告しています。

ただし、特定の日に無理に頻度を増やすことは、夫婦関係にヒビを入れることにもなりかねません。お互いにストレスと感じない程度に、セックスの頻度とタイミングを調整してみましょう。

⑥ セルフチェックをする

妊活をすすめるうえで、不妊症の可能性が心配な方は多いでしょう。どんな症状があったら不妊症の可能性があるのか気になったら、セルフチェックシートでチェックしてみましょう。

子授かりネットワークでは、女性用と男性用のチェックシートを準備しています。それぞれ2~3分でチェックでき、回答方法も「はい」か「いいえ」で答えるだけなので簡単です。

回答すると、「簡易チェックでは、不妊の心配はありませんでした」「近くの病院に相談しましょう」といった診断結果と解説が読めます。ぜひ一度、夫婦でセルフチェックすることをおすすめします。

⑦ クリニックで検査を受ける

妊活をはじめたら、早めに病院やクリニックを受診しましょう。セルフチェックで問題がなかった場合にも、一度は受診することがすすめられます。

なぜなら、女性も男性も、気づかないうちに病気を発症している場合があるからです。女性の場合だと、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が、妊娠率に影響する可能性があります。男性の場合は、精索静脈瘤(睾丸の上にできるコブ)や生活習慣病が精液の状態に影響することも。症状として表れにくい病気も多いため、病院で検査を受けて早期発見・治療することがすすめられます。

受診する診療科は、女性の場合は産婦人科、男性の場合は泌尿器科です。夫婦で受診する場合は不妊外来や不妊治療を行っている産婦人科を受診するとよいでしょう。受診前に、ホームページで不妊検査を行っているか、確認しておくと安心です。

引用元)日本生殖医学会 Q5.どんな人が不妊症になりやすいのですか?

助産師からのメッセージ

助産師 中友里恵

中友里恵

妊活は夫婦ですすめることが大切です。妊活の時期や方法について話し合ったり、スケジュールの調整や生活習慣の見直しを行ったりするなど、妊娠という同じ目標を目指して、お互い協力しましょう。

そして、妊活をはじめたら、病院やクリニックで妊娠できる状態かを検査してもらいましょう。もし病気や異常があったとしても、早めに治療すれば、妊娠への影響を抑えることができます。

妊活を夫婦一緒に進めることで、妊活のあとに続く妊娠・出産・産後・育児を協力して乗り越えていくための土台作りができるでしょう。お互いに思いやる心を忘れず、妊活を進めていけるといいですね。

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