【知りたい!】二人目不妊かな?と感じたら・・・
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詳しくはこちら一人目は自然に授かったのに、二人目がなかなか授からないことに悩む人が増えています。今回は、二人目不妊について詳しく解説します。
二人目不妊とは?
一人目を妊娠・出産したのち、二人目の妊娠を希望しているのにもかかわらず、1年以上妊娠しない状態を「二人目不妊」または「続発性不妊」といいます。
二人目不妊の悩み
一人目を自然妊娠したら、二人目も自然にできるものだと思う方も多いでしょう。そのため、二人目がなかなかできないことに焦りや不安を感じやすくなります。月経が来るたびに落ち込んだり、他の人の妊娠を聞いて思わず涙を流したりすることもあるでしょう。
まわりからかけられる悪意のない「二人目はまだ?」「きょうだいがいなくちゃね」などの声にプレッシャーを感じる人もいます。
その一方で「一人授かっているのだから、二人目ができないなんて贅沢な悩み」などと言われてしまい、理解してもらえない辛さを抱えているかもしれません。
二人目不妊の特徴
一人目が自然妊娠だと、二人目もそのうち妊娠するだろうと思うのは当然のこと。不妊を自覚することに時間がかかるため、受診までに数年が経ってしまうことも少なくありません。
また、一人目の子どもを育てながらの治療のため、子どもの体調や行事などによって、通院の予定が立てにくくなります。子連れでの治療を受け付けていないクリニックも多く、子どもの預け先がないと受診できないこともあります。
経済的にも、一人目の子どもの養育費・教育費を確保しつつ、不妊治療費を用意するのは負担が大きいでしょう。
二人目不妊の原因
二人目不妊には、加齢や体の変化などが影響しています。
加齢による影響
一人目を出産するときの母親の平均年齢は徐々に上がっており、2021年の厚生労働省の統計では、30.9歳となりました。二人目を望むときには、35歳を超えているケースが増えています。
女性の場合、加齢にともなう卵子の老化が、妊娠のしにくさに影響します。さらに加齢によって、子宮筋腫や子宮内膜症などのトラブルも起こりやすくなるのです。35歳を過ぎると、急激に妊娠率は減少し、反対に流産率は増加します。
男性の場合も加齢やストレスによって、精子を作る機能や精子の運動性が低下することが知られています。
出産による体の変化
帝王切開の傷がもとで月経異常や着床しにくい状態となり、二人目を妊娠しにくくなることがあります。
また、出産時に大量出血を経験したケース、脳への損傷からホルモン異常が起こり、不妊症となる場合(シーハン症状群)があります。
ホルモンの影響
女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)や甲状腺ホルモン、プロラクチンなどのホルモンバランスの異常も妊娠に影響を与えます。
セックスレス
小さな子どものいる生活は忙しいものです。家事育児や仕事の多忙さなどによって、夫婦生活の機会が減少する夫婦は少なくありません。
肥満や痩せすぎ
肥満も不妊原因の一つです。肥満にともなって、卵巣機能が低下してしまうことがわかっています。
また、痩せすぎもよくありません。栄養の不足から、卵巣が正常に機能しなくなることがあります。
二人目不妊の治療前に夫婦でできること
二人目の妊娠を望むなら、夫婦の生活スタイルを見直してみませんか?まずは栄養バランスのよい食事をとり、適度な睡眠、適度な運動で心身の健康を保ちましょう。
体重管理をして、適正体重にすることも大切です。喫煙習慣がある方は、そちらも見直したいところです。
男性の喫煙は、精子を作る機能や勃起不全の発症に影響を及ぼします。女性の場合には、卵巣の老化を促進し、流産の可能性を高めるおそれがあります。アルコールのとり過ぎにも注意が必要です。過度の飲酒は男性ホルモンの働きを低下させてしまいます。
二人目不妊の治療のタイミング
二人目不妊では、いつから不妊治療を始めてよいのか、決めづらいかもしれません。しかし、妊娠を望んでいるのに1年以上妊娠しない場合には、治療を始めるタイミングです。特に、次のような人は1年を待たずに早めの受診をおすすめします。
- 一人目を不妊治療で妊娠した人
- 一人目の妊娠に時間がかかった人
- 婦人科系の疾患がある人
- 35歳を過ぎている人
以上の条件にあてはまらない人も、タイミングを見て受診するとよいでしょう。
一人目を授乳中の場合は、授乳が終わってからがおすすめです。授乳中は周期的な排卵がないケースも多いうえ、母乳を飲ませている間は子どもを預けて通院しにくいためです。
二人目不妊の治療とは
二人目不妊の治療は、基本的に一人目の不妊と同じです。通常は自然に近い方法からはじめて、段階的に進めていきます。
検査
まず、不妊の原因を見つけるための検査を行います。
女性側で行うのは、基礎体温のチェック(受診までに基礎体温を毎日計測する必要があります)、血液検査、性感染症の検査、経膣超音波検査などです。
男性側は、精液検査や感染症検査などを行います。
タイミング法
次に、排卵を予測して性交のタイミングを合わせるタイミング法が行われます。排卵の予測には、基礎体温、超音波による卵胞の大きさのチェック、血液検査、尿検査などのデータを活用します。
タイミング法だけで妊娠するケースも少なくありません。
排卵誘発法
排卵誘発法は、内服薬や注射で卵巣を刺激し、排卵を起こさせる方法です。タイミング法と併用することもあります。
人工授精
人工授精は、排卵日に注入器で精子を子宮内に送り込む方法です。夫の精子を注入する「配偶者間人工授精(AIH)」と、夫以外の人から提供された精子を注入する「非配偶者間人工授精(AID)」の2つの方法があります。
体外受精
体外受精は卵子と精子を体外に取り出して受精・培養し、できた受精卵を子宮内に移植する方法です。
排卵誘発剤を注射して排卵を促した後、膣から細い針を入れて卵巣から卵子を吸引して採卵します。採卵された卵子と、採取した精子を一緒に培養し、受精させます。
体外受精をするには精子の数が足りない場合に行われるのが、1個の卵子に1個の精子を注入して受精させる「顕微授精」です。
不妊治療は段階的に行われますが、年齢や不妊の原因によっては体外受精を早めに勧められることもあります。医師と相談して、からだの状態に合った治療法を選択しましょう。
助産師からのメッセージ
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中友里恵
2人目不妊に悩む方の中で、「1人目はスムーズに授かったのだから、2人目が自然にできないはずがない」となかなかステップアップが出来ずに時間を過ごしてしまうことがあります。中には、後に男性側に原因があるとわかり体外受精を行って授かった方もいました。
「1人目は自然に授かれていたから体外受精は考えてもいなかったけれど、自分と同じ年齢で体外受精を行っている人もたくさんいるんだ」と体外受精が特別なことではなく必要な選択肢であったと話していました。今では不妊の理由もはっきりしているので、3人目の体外受精をいつ行うかをご夫婦で相談しています。
2人目であっても、ご年齢や生活状況が変わっているので、自然に授かりにくくなることも多いです。1人目の時と同じようにいつまでタイミングで様子を見るのか?どの段階までステップアップするのかなど、事前に話し合っておくと良いでしょう。