美花さん（35歳）＆ 涼太さん（40歳）NO.3

もともと生理が重く、子宮筋腫がありました。婦人科では医師から、妊娠するか、ピルを飲むか、どちらかしかもはや案内ができないと、究極の2択を説明されました。それ以前はエクエルやトコエル（サプリメント）、ＰＭＳレス注射（月経前症候群（PMS）の症状を緩和する治療法）の案内もあったのですが…。

私の場合、子宮筋腫は開腹するまでのものではなく、筋腫を取れば生理が軽くなるかもしれないけれど確実ではないと説明がありました。

妊娠かピルの服薬か、それしかないのかとも思いましたが「もし妊娠したいのであれば年を重ねるにつれて、妊娠のタイムリミットが迫ってくるから」と医師に言われ、焦ったのがきっかけです。

婦人科と甲状腺内科のかかりつけがあったので、データをいただいてから初診に臨みました。ホルモン値等は正常、主人も血液検査、精液検査も問題なかったことがわかりました。後日、私は通水検査を行い、卵管に異常がないことも確認できたのでタイミング法からトライしました。

35歳という世間的には高齢妊娠で、タイミング法も人工授精も3回ずつで打ち止めでした。ステップアップしなかったのは私たち夫婦のあいだで「自然にできないものを無理に作ろうとするのはやめよう」という考えからです。少しスピリチュアルめいた理屈ですが、この世の理（ことわり）をどうにかするのはちょっと辛いなと思っていたからです。

なにかあったときにすぐ診察にいける通院しやすい病院を探しました。
あと、口コミで「予約をしても待ち時間が長い」と書かれていたところを選びました。待ってでも診察を受けたいと思える病院に通いたかったです。待ち時間が長いということはそれだけ需要のある病院だと感じました。

また、私は電話が苦手なので、予約アプリがあるのは助かりました。電話予約だと絶対に予約を忘れたりだんだん億劫になって通院するのをサボったりしてしまうなとわかっていたためです。

ほぼ館内放送や電子画面での呼び出しがなく、診察からお会計まで全てスマホで完結していました。
土足で出入りOKのところも良かったです。
あと、待ち時間中は外出OKで、予約をしても3時間は待つことが多かったので、気分転換になりました。

子どもがいないので静かでした。子どもや妊婦さんがいることで敏感になることはありませんでしたが、お子さんがいるとどうしても気を使うことが多くなりがちなので、長い待ち時間を静かに過ごせるのはよかったです。待合室で夫と一緒に診察を待てるのもよかったですね。「こんなに待つの？」と夫にも大変さをわかってもらえました。

ありとあらゆるものが痛かったです。婦人科の診察台に乗って検査をするだけでも嫌なのに、検査自体に痛みを伴うことが多くてとても疲れました。特に卵管造影の通水検査が私は痛かったですね。タイミングによってはホルモン注射（hCG注射）を打ちましたが、かなり痛かったです。

注射を打つと具合が悪くなるなど生理前の嫌な主症状が出ました。私たちの場合は、そこまでしても妊娠にいたらないのかという虚しさと、妊娠することは奇跡なのだなという気持ちがありました。

あと、人工授精後、抗生剤を飲む必要がありカンジダになってしまい大変でした。それに会社を欠勤、早退していたので会社の人にあまり良い感じでは思われなかったみたいで…。妊活だけが理由ではないですが、結果的に退職しました。

不妊治療以外で取り組んだことは特になく、今まで通り過ごしました。
私は、不妊治療をやめるタイミングはどんなものかなと気になって不妊治療された方の書籍をいろいろ読みました。

初期検査費用1万円、人工授精は合計4.5万円（内訳：1.5万円×3回）
夫の血液検査等4万、助成金は2万円受給。
私の住んでいる市では35歳以上からの不妊治療開始は2万円、35歳以下の不妊治療開始であれば3万円が受給されます。情報収集はさいたま市のHPでしました。
申請書類は特に難なく進みましたが、夫婦どちらも不妊検査を受けることで助成金がいただけますが、2万円とは…ちょっと少ないなと思いました。

不妊治療をどこまでするか話し合いました。何度トライしても妊娠に至らなかったので「私が持病があるせいだ」ということを考えていたことも夫には話しました。夫は「なにが原因かわからないし、お互い様じゃないの」と言っていて、私も「それはそうだなあ」と納得してしまいました。

夫婦ではアプリで排卵日の共有をしました。サプリですが私は葉酸、夫はTENGA社のサプリを服薬していました。

なんとなく…でタイミングが合う夫婦ではないので、排卵日の通知でタイミングをとるようにしました。
夫は不妊治療にたどり着くまでにかなり腰が重かったので、それくらいして当然でしょうとも思っています。半分グチです、すみません（笑）

歌うこと、体を動かすこと、家に引きこもって読書することです。

仕事との両立はできていたつもりですし、周りに不妊治療のことは何も言わなかったですが、欠勤・早退していたこともあり、よく思われていない感じで…。正社員をやめてパートになるか、退職かを選ぶように上司に言われました。ストレスも体に良くないですし、ぼちぼち退職しようと思っていたので、退職しました。

すべて書籍です。
とにかくいろんなケースがあると思ったので。ブログなどは検索していません。
書籍で参考になったのは、
・梅原こうめ、桜井明弘著『私が不妊治療をやめたわけ』
・まんぼう著『ロード・オブ・ザ・ベビー　～すぐに妊娠できると思ってました編～』
・堀田あきお＆かよ『不妊治療、やめました。』
です。

いろんな要素が噛み合っての妊娠だと思っています。妊娠は奇跡です。真面目に取り組むのもいいし、私のようにのんびりしてもいいと思います。
後悔のないように、自分のやりたいペースでやるのが一番ストレスがなくていいのかなと思います。自分の人生なので、自分の納得のいく形で進んでいってほしいです。